お皿洗いも終えて、昨日の今日だからということで、今日一日は四人でゆっくりしようという事になり、リビングでごろごろしてます。 「ゲームでもする?」 あたしが何の前触れもなく、そう口にすると、読書中だった骸さんが顔を上げて、隣で寝ころんでいたツナが起きあがって、テラスに出ていた白蘭さんがリビングに戻ってきた。 「何賭けるの?」 「そうですね、特典がないとやる気が起きませんし…」 「ギャンブルじゃないんだから」 あたしはツナと同意見でーす。でも、皆で遊べるなら何か特典があっても楽しいかもね。 「じゃあ例えば何ですか?」 逆にあたしが問い返すと、一瞬きょとんとしてから悪戯な笑みを浮かべる大人組二人。もの凄くイヤな予感。 「愛チャンからのキスでいいんじゃない?」 「ベタですね、まあ僕もそれが妥当かと」 「考える事が同じってどうだよ、それ」 二人が壊れた。 てゆーかそれを平然と聞き流して突っ込んでるツナにも吃驚だよ! 「無理ですっ!それだったら、あたしが勝ってもいいことないじゃないですか」 そうだ、そうだ。あたしが勝った場合の特典がそれじゃ納得いかない。というか、そんなの恥ずかしくて出来っこない。 「愛チャンが勝つわけないから心配いらないよ」 「なっ」 「まさか、僕らに勝てるとでも思ってたんですか?」 「う"」 「俺、ゲームは何であろうと負けないよ」 「ツナまでーっ!」 三人が三人して馬鹿にして!だったらやってやろうじゃん!あたしだって勝負運は強いんだから。 「じゃあ、あたしが負けたら何でもしてやりますよ!ただし、あたしが得意なゲームにしますからね!」 ビシッと指を指してそう言えば、三人とも頷いて笑ってくれた。あたしのゲームで勝てるわけないんだから。 「それで何のゲームするの?」 「すごろくー」 リビングのカーペットの上に皆で座って、あたしは棚からすごろくのマップを取り出してきた。 三人はそれを前にポカーンとした表情。それから、口々に競うものじゃないと口にした。 「これだったら、強いも何もないじゃない?」 「「「──」」」 多分、さっきあたしが得意なゲームでって言ったから、三人とも吃驚してるんだと思う。 だけどやっぱりあたしが得意なゲームをしたって楽しめなくちゃ意味がない。すごろくなら皆で楽しめるじゃない? 「でも駒が止まった所に書いてあることは実行すること、以上です!」 「それじゃあ、最初にあがった人が優勝だね」 「そうなりますね」 「すごろくなんて久しぶりかも」 .... (で、これどうやるの?) (ルール説明してくれないと分かりません) (え、二人とも初心者?!) (何か問題でも?) (ツナーっ) (そりゃそうだって) |