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19:(すごろくやろうよ!)

お皿洗いも終えて、昨日の今日だからということで、今日一日は四人でゆっくりしようという事になり、リビングでごろごろしてます。


「ゲームでもする?」


あたしが何の前触れもなく、そう口にすると、読書中だった骸さんが顔を上げて、隣で寝ころんでいたツナが起きあがって、テラスに出ていた白蘭さんがリビングに戻ってきた。


「何賭けるの?」


「そうですね、特典がないとやる気が起きませんし…」


「ギャンブルじゃないんだから」


あたしはツナと同意見でーす。でも、皆で遊べるなら何か特典があっても楽しいかもね。


「じゃあ例えば何ですか?」


逆にあたしが問い返すと、一瞬きょとんとしてから悪戯な笑みを浮かべる大人組二人。もの凄くイヤな予感。


「愛チャンからのキスでいいんじゃない?」


「ベタですね、まあ僕もそれが妥当かと」


「考える事が同じってどうだよ、それ」


二人が壊れた。
てゆーかそれを平然と聞き流して突っ込んでるツナにも吃驚だよ!


「無理ですっ!それだったら、あたしが勝ってもいいことないじゃないですか」


そうだ、そうだ。あたしが勝った場合の特典がそれじゃ納得いかない。というか、そんなの恥ずかしくて出来っこない。


「愛チャンが勝つわけないから心配いらないよ」


「なっ」


「まさか、僕らに勝てるとでも思ってたんですか?」


「う"」


「俺、ゲームは何であろうと負けないよ」


「ツナまでーっ!」


三人が三人して馬鹿にして!だったらやってやろうじゃん!あたしだって勝負運は強いんだから。


「じゃあ、あたしが負けたら何でもしてやりますよ!ただし、あたしが得意なゲームにしますからね!」


ビシッと指を指してそう言えば、三人とも頷いて笑ってくれた。あたしのゲームで勝てるわけないんだから。


「それで何のゲームするの?」


「すごろくー」


リビングのカーペットの上に皆で座って、あたしは棚からすごろくのマップを取り出してきた。


三人はそれを前にポカーンとした表情。それから、口々に競うものじゃないと口にした。


「これだったら、強いも何もないじゃない?」


「「「──」」」


多分、さっきあたしが得意なゲームでって言ったから、三人とも吃驚してるんだと思う。


だけどやっぱりあたしが得意なゲームをしたって楽しめなくちゃ意味がない。すごろくなら皆で楽しめるじゃない?


「でも駒が止まった所に書いてあることは実行すること、以上です!」


「それじゃあ、最初にあがった人が優勝だね」


「そうなりますね」


「すごろくなんて久しぶりかも」




....
(で、これどうやるの?)
(ルール説明してくれないと分かりません)
(え、二人とも初心者?!)
(何か問題でも?)

(ツナーっ)
(そりゃそうだって)


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あきゅろす。
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