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空にうつるもの
目覚め





ーピッ・・ピピピッ・ピピピッ


目覚ましの呼び声。


ーピピィッカチャ…ッ……




『………ん〜〜。』



まだ眠い……。



『もう.....朝...か。』



まだ眠気がとれない。



もう春とはいえ、少し肌寒い朝は、布団から離れ難いものだ。



しばらくの間うずくまる……。




二度寝の誘惑に負けそうになるのは、人間のさがだろうか………。笑




それでも最近、寝過ぎな気がする。



昨日は、土手に転がったあと、だいたい2時間くらい寝てしまった。



外で…、それも誰かの隣で寝るなんて……。



いつもの俺なら考えられないな…。




布団の中でまどろみながら、昨日のことを思い出してみた。




ーー・・・ーーー・・ー




人の動く気配を感じ、意識が浮上してくる。



目を開けるとまず、蒼い空が広がった。



びっくりしていると、土手で寝てしまったのを思い出す。



隣の男はどうしたのかと、周りを見渡してみると、すぐに道路を歩いているのをみつけた。



どうやら帰るみたいだ。


さっき感じた人の動く気配は、あの男が帰るために、立ち上がった時のものだろう。



俺が来た道とは反対側、つまりまったくの逆方向へ進んでいく。



家に帰るのか?



結局、一度も話すことはなかった。




これが……、俺とアイツの奇妙な出会い…。



一方的に俺が近づいただけだが。



ーー・・・ーーー・・ー




あの場所はどこか落ち着いた。



のんびり散歩がてら、今日もまた、行ってみるのもいいだろう。



とにかくまずは、起きるとするか………。





[*欠月][満月#]

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