空にうつるもの
2
俺は何故かドキドキしながら、答えを待った。
「…あぁ。天峰な。
そりゃあ、最初は怖かったし、まさか俺が天峰と話すとは思ってなかったよ?
でも、春日がさぁ〜イイ奴って言ったんだよ……それがお世辞とかそんなんでなくて、素直な感想って感じだったから……挨拶してみたんだ。
確かに話してみると普通だし、怖いとかは感じなくなったな。
まあ、まだ仲良しってまでは程遠いけど…。これからだな!」
ニカッと爽やかに笑う工藤。
そんな風にハッキリ言う工藤を、俺は素直に尊敬できる……。
「……お前がそお言うなら、そおなんだろうな!
春日って天峰と仲イイ奴だよな?
笑うとふわっとした雰囲気の!!」
にへっと笑いながら答えた。
「おう。お前、いきなり天峰が無理なら、春日に話し掛けてみなよ。
メッチャ話しやすいし、お前なら春日のこと気に入ると思うぞ。
……天峰も、春日の前だと雰囲気柔かいんだよなぁ〜。」
最後の発言は気になるところだけど、とりあえず!!
「うん!!俺話しかけてくる!!」
工藤が言ったことは、昔から信用している。
思い立ったが吉日という言葉通り、さっそく駆け出した。
そんな後ろ姿を、工藤が優しい笑顔で見守っていたなんて、誰も知らない………。
「俺とお話しませんか!?!?!?」
fin.
→あとがき
[*欠月][満月#]
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