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空にうつるもの





―チュン チュン チュン



――・・ー・ーー・ーー



『んっ…。ふっあぁ〜。よく寝たぁ〜。』



まだ眠くて、あくびが出てくる。



『ん〜〜。』



背伸びをして、目を覚まさせた。



時計を見てみると、朝の8時頃。



早く寝たから……結構、寝れたな。



『なんか…、夢を見てた気がするけど……、覚えてないや。』



最近あまり夢を見ていなかったので、少し気になった。



でも、記憶は曖昧で。



『誰かが……いた?』



誰も答えてくれないことは分かっているが、つい呟いてしまった。



ーーーーー




それは予感。



この先の未来の暗示。



君と出会う前の……。



君と会う…そんな予感。



ーーーーー



『この辺、さっそく散歩してみるか。』



ふと、寝る前に考えていたことを、思い出したのだ。



少し離れたところに、スーパーがあるのは知っているが、それ以外は確認していない。



ジーンズと細身のシャツに着替え、パーカーを羽織る。



鏡の前に立つ俺は、いつもの俺で。



そのことに、何故かほっとした。


首に掛けたネックレスが目に入る。



プレート型の、繊細な模様。


これは俺の…………、



大切なモノ……。



『よしっ。財布と………携帯は持ったし。』



ポケットにつっこんでから、ドアに鍵をかけて家を出た。




[*欠月][満月#]

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