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広い世界の夢物語


「……バカバカしい!!私達はそんなゲームの申し入れ、絶対に受けないわ!!」

ナミが思わず怒鳴ると、フォクシー海賊団の方からそれは一船員の決めていいことじゃない、と返される。
船長が合意すれば、泣けどわめけどクルーは全員参加者となるのが決まりだ、と。

「―――その通りだ、ナミさん……これは海賊の世界では暗黙のルール……!!逃げ出せば、この世界で大恥をかく事になるぜ!!」

「いいじゃない、恥かくくらい!!」

「生き恥をさらすくらいなら、死ぬ方がいい」

「右に同じ」

ナミの訴えも虚しく、ゾロとサンジは既にやる気だ。
ロビンもやる気なのか、止める気配がない。
仕方なく、ナミが何とかルフィを止めようと走り出した時、2発の銃声が聞こえた。
それは、互いの船の船長がゲームに合意した、と言う合図。

「ゲームを受諾した〜〜〜ァ!!」

頭を抱えたナミに対し、ゾロとサンジとロビンは不敵な笑みを浮かべる。
マルロスは、何処か浮かない表情だ。

「心配すんなマルロス、負けやしねェよ」

「サンジ……うん」

マルロスの左手をぎゅ、と握って笑うサンジに、マルロスも小さく笑みを返す。
フォクシー海賊団の船からは、続々と人が降りてくる。
出店やステージを設営していると、ルフィ達が戻ってきた。
落ち込むナミは、へらへらと笑っているルフィに怒鳴る気力もないらしい。
敗戦における3か条を2人の船長が誓い、オーソドックスルールによる"3コインゲーム"を海底のデービー・ジョーンズに報告し、ついに開戦となる。

「おい!!オーソドックスルールはわかるな!?おめェら。出場者は3ゲームで7人以下!!一人につき出場は1回まで、一度決めた出場者に変更はなしだ!!」

「わかってる、あっち行ってろ!!」

ルールを説明したフォクシー海賊団の一人をあしらい、サンジは振り返って口を開く。

「マルロスは出場するなよ」

「え?」

「その手でゲームなんかさせられるかよ」

「あ!!そうだぞ、マルロス!!まだ治ってないんだからドクターストップだ!!」

サンジがマルロスの右手を指差し、チョッパーからもドクターストップをかけられたマルロスは、困惑したように皆の顔を見回す。
ルフィ、ゾロ、サンジ、ロビン辺りは心配要らないだろうが、ウソップやナミ辺りの出場には不安がある。


 

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あきゅろす。
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