[携帯モード] [URL送信]

広い世界の夢物語


「―――で?お前らは何なんだよ……!!」

王冠を被って顔に変な模様がある男と、水色の長い髪を束ねた女の2人組を取り囲む。
何者なのか、口を開こうとしない2人組を警戒しているのはルフィとサンジ以外で、ルフィはよく判っていない様子だ。

「私の目が黒いうちは、ラブーンには指一本触れさせんぞ!!」

「誰だ、あのおっさん」

さっき、ルフィ達が何故か飛び出してきた扉の向こうから、クロッカスが声を張り上げる。
それは麦わらの一味ではなく、甲板に座り込む変な2人組に向けられた言葉のようで、それを聞いた2人組が不意に立ち上がる。

「フフフ………」

「ホゥ……だが我々はもう鯨の腹の中、この胃袋に風穴を開けることだってできるぞ!!」

そう怒鳴って、2人は持っていたバズーカを構えて撃つ。
突然のことに、クルーは呆然と見遣る。

「もう我々の捕鯨の邪魔はさせん!!」

放たれた弾が、胃壁に描かれた空を目指す。
と、それを防ぐように、クロッカスが走り出す。

「ゴロツキが……!!」

「え……っ!?」

クロッカスは足場から飛んだ瞬間、マルロスは驚いて息を呑んだ。
胃壁に向かって飛んでいく砲弾2発を、クロッカスはその身体で庇うように受け止める。


 

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
無料HPエムペ!