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麗諒戦闇
大切な記憶
顔を上げてみるとクロウの目は潤んで涙が溜まっていた。
そんなに笑ったのか。
酷いなぁ…人がお礼言ってんのに。

「…俺そんなに面白い事した?」

「ああ。
お前名前は?」

不思議に思って聞いたら何故か名前を聞かれた。
本名なのか組織での名前かわからなかったから一応組織での名前を言う俺。

「…青夜(セイヤ)…」

そしたらクロウはキョトンとした顔をした。
ちょっと面白い。

「本名だよバーカ。」

首を傾げてクロウを見ていたら額を突かれた。

「狽「って!」

「軽くしただろうが。」

涙目になる俺に苦笑い気味のクロウ。

「で?名前は?」

「…華夜」

渋々答えたらふーんなんて声が聞こえたので何だよと言う顔でクロウを見た。

「人に名前聞くときは自分から名乗るもんじゃないのか?」

そう言うとクロウはあぁ…確かになとでも言う感じに名前を答えた。

「大樹だ。
よろしくな華夜。」

「ああ。よろしく。」

それから俺達は色んな話をしたり遊んだり仲良くなった。
多分知り合いの中で一番仲がよかったんじゃないかと思う。
でもその時は知らなかったんだ。
大樹と会えなくなるなんて…



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