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香蘭学園
6
自分勝手な態度の日狩に、とうとう朔夜がブチ切れていた。

「お前なんか嫌いだ!下半身野郎ッ!」

朔夜が目を擦りながらリビングから自室へと去って行った。

壁に掛かった鏡を見ると、朔夜に叩かれた場所が真っ赤に腫れている。

「ハハハ…手減くらいしろよな。折角、我慢してんのに。」

日狩は後悔していた。
朔夜を初めて抱いたあの日からずっと心臓を鷲掴みにされる思いだ。

嫌がる朔夜を犯すつもりはなかった。
相手は実の兄なのに、本気で牙を向く姿に自分でも知らなかった嗜虐心を煽られていた。

憎かった存在でしかない。
なのに結果的には、無理矢理抱いたあの日からあの身体も顔も忘れられない。

日狩は普段我を忘れるなんて有り得なかった。
それ程までに今まで求めていたモノが自分の手の内で悶える。

その姿に欲情していた。

朔夜を誰かと重ね合わせたことなんてない。

いつしか朔夜を欲しがる欲望が、いつか押さえがきかなくなってしまいそうに膨れあがっていく。

朔夜のことを好きだという気持ちは本物で、無理矢理やろうと思えば力付くですることは日狩にとっては簡単だ。

だが、ムリヤリするのではなく同意の元でする。と、心に誓っていた。

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あきゅろす。
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