神の目にも見えん!
「先程からおぬしの姿が見えん。この神の目にも見えんのだ」
「…そういえば、私達アトラス聖霊はアトラス界と同様に、外界の者には見えないって…私の友人が言っていたような…」
「そんなバカな…神ですら見えんと言うのか!?」
相変わらず、地球の神はリファに背を向け、身振り手振りをつけながら彼女に詳細を求める。
「アトラス界は空気のような存在で、表向きでは絶対に知られる事はないんです…って、おーい…私こっち」
自分は背後に居ると力一杯に両手を振るが、虚しくも彼には届かない。
彼女曰く、アトラス界やそこに生きる聖霊達というのは空気と同様、なくてはならない存在なのである。
何故なら、星を守護するのが彼らの役目であり、彼らの守護がなければ星は簡単に消滅してしまうからである。
だが、そのアトラス界も星を守護するGZも、今や消滅してしまった。
つまり、絶体絶命の危機なのである。
その旨を地球の神に伝えるべきかどうか、リファは迷いに迷った。
アトラス界やそこに生きる者達は、本来知られてはならない存在だからである。
もし知られてしまえば、世界に大きな混乱を招く原因にもなり兼ねない。
「…とにかく、私の姿が見えないんじゃ話にならないのよね…」
リファは、未だ自分を探す為にくるくると回っている地球の神をじっと見やる。
「…………」
覚悟を決め、自らに纏っている七色のオーラを完全に解いた。
それにより、背中に生えていた翼が七色のオーラと共に消えた。
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