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雲の正体







「……な、何!?い、今…雲がしゃ、喋ったような……」



慌てて雲から離れるリファ。


そして、もう一度確認する為にその雲へ近付くと、ツンツンと指でつついた。


だが、反応はない。



「…気のせい……かな?」

「そんなわけあるか!このバカタレ!」

「ーーいっ!?」




リファはびっくりしてしまい、慌ててその雲から離れた。


その声と共に、先ほどフワフワと動いていただけの雲が形を変えるように激しく動き始める。


しだいにそれは分裂していき、小さな小型サイズに変わっていった。



「…な、何なんですか…アナタ方は…」


「見れば分かるだろ。オレ達は魂だ」



魂と名乗るフワフワした雲はリファの周りを囲み、そう答える。


彼らの声は、エコーがかかったような不思議なものだった。



「…は!?魂って……?」


「なんだ?そんな事も知らんのか。死んだらみんなココに来るんだぜ?」









 死んだらみんなココに来るんだぜ







 死んだらみんなココに来るんだぜ






 死んだらみんなココに来るんだぜ







「…………」





魂の言葉が何度もリファの脳内を行き来する。



「…う、嘘…死んだの…?私……」



衝撃的な事実を聞かされ、かなり混乱しているようだ。直ぐに受け止める事が出来ず、両手で頭を押さえた。



「…ていう事は、此処はいわゆるあの世という場所ですか?」


「ああ、そうだ」


「…ははっ…本気ですか……」



力なく笑った後、ガクッと肩を落とした。


まだ自分の夢さえも叶えていない状態だったにも拘らず、こうもアッサリと命を落としてしまうなど、納得がいかなかったようだ。


だが、一つの世界が消滅する程の酷い被害なら、まず助からないだろう。


受け止めざるを得ない。



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