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遠い記憶














「…あ?何だてめぇは……怪我したくねえならあっち行ってろ」






「…変な奴だ。このオレを前にして逃げねえとは…いや、ただ無知なだけか…フン…くだらねえ…」






「…おい、いつまでそこに居やがる気だ。オレはてめぇの面倒を見る気なんざ…って、おい!話を聞け!」






「…チッ…もう好きにしやがれ。てめぇが傍に居ようが居まいがオレには関係ねえからな」






「…しぶとい奴だな。てめぇなんぞに好かれる覚えはねえ筈だが…」







「……いや、待てよ…もしかして…おい、どっから来やがった?親は居るんだろ?」







「…は?迷子だと?…ケッ!アホくせえ…」






「…と、言いてえ所だが…生憎オレもてめぇと同じだ。だが、どのみちもう帰れやしねえ。何せ、此処はオレの知ってる世界じゃねえみてえだからな」






「…なんだよ。そんな目で見んじゃねえ。分かったから…泣くな」






「…はあ…てめぇが来てからやかましくて仕方ねえな。だが、静かなこの星には丁度良いだろうよ…」






「…てめぇら、コイツの仲間か…?丁度良い。とっとと連れて行きやがれ」











「………元気でな、リファ…」










それは、もう途切れかけていた微かな記憶だった。



結局、その人が何者だったのか最後まで聞き出す事が出来ないまま、私達は離れ離れになってしまった。



でも、その顔は今でもしっかりと覚えている。多分、一生忘れない。



最後に私に向かって優しく微笑んでくれたあの人の顔をーー。

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あきゅろす。
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