歪みのリボーン
交渉と言う名の暴力
「なるほどね」
雲雀が眉を寄せて、顎に手を当てて何事か考える。
「そうか〜
なんか変だと思ってたら小さくなってたのな〜」
「今更気付いたのかよこの野球馬鹿!」
あははと笑う山本に獄寺が怒鳴る。
「あんなに恐ろしかった六道氏も、小さい頃は可愛らしいですね」
ランボは眠る骸の頭を撫でて上げていた。
「…さっき言って話しだと、骸の力は半減して、霧の守護者なんて出来ないんじゃないの?」
雲雀の言葉に獄寺が反応する。
「そうですよ10代目!
そんな役立たずどうするんですか?!」
「流石にね、守護者が勤まらないのは困るから、ヴィンディチェと交渉して骸のこの姿は一年間だけにして貰ったんだよ」
獄寺の言葉に笑顔でそう答えた綱吉が、半ば強引にヴィンディチェを脅していたことを知っているのはリボーンだけである。
「だとしても一年は使いものにならないってことっすか」
「書類整理とかなら出来ると思うんだ。
変わったのは姿だけで、中身はいつもの骸のままだから」
「なあツナ、早く骸を布団に連れてって上げようぜ」
山本が綱吉の腕から骸を引き取る。
「あっ、俺が連れてくよ山本っ」
「いいのいいの、お前も今日疲れただろ?
獄寺が飯用意してたぜ」
「………」
獄寺の作ってくれた夕飯を無下には出来ない綱吉は、黙って食堂に向かった。
「僕も行くよ山本武」
「雲雀?」
「あ、あの、俺も行きます」
山本と雲雀とランボは三人で骸を寝室まで連れて行った。
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