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歪みのリボーン
教室


「じゃあそろそろ教室に行こうか」

生徒たちが皆体育館から出た後綱吉がそう言う。

「じゃっ、バジル先生は僕たちと行こう」

白蘭は右手でユニと手を繋ぎ、もう片手をバジルに差し出す。

「はい」

バジルはそれに笑顔で手を握った。

こうしていると本当に教師には見えないと、側で見ていた一同は思った。

「じゃ、バジルくん頑張ってね!
また後で」

「あっ、10代目御一緒します!」

綱吉が先に体育館から出て行くとその背中を獄寺が追う。

「あっ、はいまた後で〜」

バジルはそんな二人に空いている手を振る。

「さあ僕らも行きましょう」

正一が眼鏡を直しながら言い、バジルたちも体育館を出て行った。

「それで、バジル先生は第三校舎を何処まで知っているんですか?」

正一の話しにバジルはニッコリ笑って答えた。

「ヴァリアーと言うちょっと困った不良軍団が居るとか?」

「ちょっと処じゃ無いですよ、アイツらは」

「そうなんですか」

余りにも緊張感無く返事をするバジルに正一の眉が寄る。

「そうなんですかって、前の教師は腕骨折して入院したんですよ!」

そう言う正一に白蘭が落ち着かせる様に肩を叩いた。


「まーま、またそうならない様に僕達生徒会が今年から第三校舎に入ったんでしょう?」
そう宥める白蘭に、正一は生徒会なんかに入らなきゃ良かったと後悔していた。

「入江殿は御優しいですね。
拙者出来るだけ生徒会の皆さんに御手数掛けないよう頑張ります」

溜め息を吐いていた正一は、自分より背の小さなバジルがニッコリと花の様に笑って頭を下げたことで毒気が抜けた。

白蘭は目を輝かせバジルに抱き着く。

「わおっ!
バジル先生ったら頼りにしてるよ〜」

「頑張って下さい。
僕らも出来るだけの御手伝い致しますから」

リッピも苦笑しつつ、丁寧に頭を下げた。

ユニは感情の籠らない瞳でバジルを見るだけだった。


「分かりました。
バジル先生の意気込みは、じゃあ此所が僕らの教室です」


話している内に辿り着いた教室のドアを正一がガラリと開いた。


バジルにとって初めてのHRがもう直ぐ始まる。





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あきゅろす。
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