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ギアス夢物語
No.10「V.V.」


ロロに連れられ着いたのは、地下にある部屋だった。

監視室だろうか?

沢山のテレビが設置してあり、中央には長いテーブルが置いてある。

テレビにはアッシュホード学園の様子が映されている。


「V.V.から貴方に通信が入りました。
貴方と話しがしたいそうです」

そう言ってロロはテレビの前に置いてある機械をいじっている。

ぷつりとこの部屋で一番大きなテレビが映る。

俺は画面に映った人物を見て目を見開いた。

……子供?

まだ小学生位の幼い子供が、こちらを見てニヤリと笑った。

「初めまして。
もう分かってるかも知れないけど、僕の名前はV.V.。

ー……我が世界へようこそ異世界の住民さん」

この子供が、死んだユフィの願いを聞き届け、俺をこの世界に連れて来た人…。

俺はしばらく呆気に取られていた。

まさか子供だなんて思わなかった。


V.V.はロロを外に出して、話しを始めた。


「僕が予想してた人物より随分と子供だね」

V.V.の話しに俺は肩を落とす。

「それはこっちのセリフだよ、まさかV.V.がこんな幼い子供だなんて」

そう言うとV.V.はムッと顔をしかめる。

「人を見掛けで判断しない方がいいよ。
僕は君より年上だし」

「マジで?!」

俺は驚きで声を荒げてから口を押さえた。

まずい…本当なら失礼だよな。

「……本当に幼いね君は…。
ねえ直哉、君はどうしてこの世界に来たの?」

真っ直ぐに、こちらを見てくるV.V.に、何か心が揺れた。

「どうしてって、それはユフィが…」

「ふーん。
君はよっぽど自分の世界が嫌いなんだね」

話しを遮られ、V.V.が言った言葉に固まる。

胸がどくりとなった。

俺はV.V.を見つめる。

彼はこちらの様子を伺いながら楽しんでいる様だ。

……不愉快だ。

「………嫌いだよ。
あんな世界」

俺は自分で驚く位、冷静で、低い声が出た。

V.V.はとても嬉しそうな顔をする。

俺は眉を寄せる。

「俺のことなんてどうでもいいだろう?

それより教えてくれ。
ユフィが死んでからどうなったんだ?

何故ナナリーが学園に居ない?」

俺はユフィからこの世界のことと、スザクとルルーシュの話しを聞いた。

でも、この世界はユフィが死んでもう何ヵ月もたっているだろう。

スザクが皇帝の騎士になっているんだから。

「そうだね、君には知って貰わなきゃいけない。
今の状況と、君の立場…ー
ギアスのことを」



………ギアス?



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