７
「えぇ…
すぐ近くなの｡
谷口ｻﾝも？」
『はい！』
先生と家が近いなんて知らなかった｡
授業は確かに眠いけど､先生自体は可愛いし､年も近いから親近感がある｡
何よりも背の高さが同じくらい低いっていうのが｡
「２人…付き合ってるんだ？」
『やっ』
「危ないんで､送ってあげてるだけです｡」
遠慮がちに先生が聞いてきたことに対し､夏樹ｸﾝがキッパリと否定を返す｡
期待はしてないけど､そんなにはっきり言われると…
やっぱり､迷惑かけ過ぎかな？
「先生も､途中まで送っていきましょうか？」
「あ､ううん｡
邪魔しちゃ悪いし､すぐそこだから｡
また学校でね？」
「そぉ､ですか…
気を付けて帰って下さいね？」
先生は軽く手を振って､早歩きで改札を抜けていった｡
急いでるのかな？
慌てて帰る姿を見送りながら､私たちも帰ろうと夏樹ｸﾝに声をかけた｡
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