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頭の中は蒼のことでいっぱいで、いつもだったら挨拶するはずの夏樹クンが無言で席に着いたのにも気付かなかった。


夏樹クンが怒っていることに気付いたのは、4時間目が終わって移動教室から帰る途中、呼び出された時だった。




「何なわけ?」



人気の少ない廊下に連れて来られ、目の合わないまま話が始まる。


「あいつ、この間の3年だろ?

何で一緒にいた?」



夏樹クンの声が怖い。


いつも静かで優しくて安心するのに。

今は目さえも合わしてくれなくて、背中を向けられているから表情も見えない。



『それ、は…』



私だって何が起きたのかわからないんだよ。

どぉすればぃぃのかも。



それに加えて蒼の噂も聞いてしまい、頭の中はパンク寸前だった。



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あきゅろす。
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