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とにかく、この手を離してもらうことが優先ッ!
『いーから離れて下さい!』
思いっきり胸を押して不意をついた隙に、手の届かない位置まで逃げた。
ちぇっと口を尖らせた先輩。
何か…可愛い?
「甘々なリキって新鮮じゃね?」
笑うのを止めた山姥ズは、今度は羨ましいと地団駄を踏み始めた。
だから、付き合ってないです!
言ったって、誰1人として聞いてない。
この学校の人たちは、皆人の話を聞けないの?!
「あーー!
うちも彼氏欲しくなったぁ!」
「あんた四股がバレてフられたばっかでしょ?」
"マジかよ!"
先輩の声と、私の心の声が一致した。
私にはわからないけど…
山姥ってモテるんだ?
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