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宵々町奇譚〔学園祭編〕
学ー9
「最高よぉ〜〜〜〜我が人生に一片の悔いないわぁ〜〜」
 変態幽霊は光りだして消えた。そもそも幽霊に触れることって・・・やめよう。成仏したみたいだからそれでいいってことにしよう。
 息を乱しながらもベルトをズボンに着けるといつも通りの麗斗君になって僕に手を取って出口に向かって歩きだした。
 一応ね、スマホで何枚か撮ったけどこれは使ったら色々マズいかもしれない。

お化け屋敷から出た僕たちは複雑な気分だ。あれは見て楽しい気分になるものじゃない。
「しょ、食堂に学園祭仕様の美味しいドリンクあるみたいだから行こうよ。」
「そうですね。気分転換しなくてはですね。」
 カラフルなドリンクは手に入ったが食堂はあいにく満席みたい。学園祭用に色々なメニューがあるし美味しいから仕方ないよね。
 中庭のベンチが一つ空いていたからそこに座る事にした。
「麗斗君おつかれさま。大変だったけど、あの幽霊の被害に合う人もいなくなったんだからよかったんじゃないかな。」
「そうですねぇ・・・・・茂、私を癒させてください。」
「え?うっ麗斗君!?」
 僕に抱き着いた!?まぁこれで気が済むならいいかな。そういえば何か嫌な事があると麗斗君て昔から抱き着くことあるよね。抱き枕みたいなもの?
 しばらくそうしていたら落ち着いたみたいで、ドリンクを飲み終えた僕は麗斗君に手を引かれて歩き出した。
「そうだ、撮った写真消してくださいね?」
 笑顔で言われた。これは逆らってはいけない顔だ。
 
 昌都君にお化け屋敷でのことを話したらやっぱり、と言った。僕としてはどういう対応したのか気になるところだけど昌都君の性格からして散々罵倒して殴ったんじゃないかと思う。麗斗君と昌都君て正反対に見えるけど根本的な所は似てるよね。そんな事言ったらファンのコたちに袋叩きにされそう。絶対言わないぞ。
 それはともかく、今回の事記事にするなら麗斗君が除霊したって書くとして写真は、付けられないよね。


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あきゅろす。
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