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過去拍手や短編
You turn me off


雲雀夢SS



"You turn me offでも、
大好きと読む!"



「僕はね、君みたいな人間が一番嫌いなんだ」


雲雀恭弥が、偉そうにソファーに腰掛けている。

呼び出したのは彼だというのに、私は椅子に座ることすら許されず横に立っているのだ。


「そーですか、奇遇デスネ、私もです。」

気持ちわるい、貴方と同じ部屋にいるというだけで、呼吸すらままなりませんよ。

嫌味のつもりでそう付け足したけど、彼はどうと気にするでもなく、話を続けた。


「いつも群れてるしさ」

「…羨ましいだけじゃないですか?」

「君がいつも視界をチラつくし」

「ああ、学校って案外狭いですもんね」

「見てたら、なんだか…」


「ハッキリ仰ってください、気持ちわるいんでしょ。ええ、私だって貴方が視界をチラつくたびにそういう想いをしてるんです」

呼吸がままならない。
苦しい、目が回る。


「可愛いな、とか…」

「は?何ですか?よく聞こえないです」

こういうときだけ声小さいんですね、いつもはギャーギャー言ってるくせに。


「思うんだよね」

「だから聞こえないですよ、嫌がらせですか?」


「何でさ、」

「何ですか?」

「僕のモノにならないの?」

「…は?」

苦しい、息ができない。


「だから、」

「だから?」

苦しさは通り越して、痛み。痛い痛い。痛い。


「君が…。」


「…焦らさないでください、何なんですか。」

「好きだよ」


「……それは、」

どういう意味ですか。
言い掛けた口は、何故かふんわりと香る彼の香りに、塞がれてしまって。


「そーですか、」

代わりに私は、違う言葉を紡いでいた。


「奇遇ですね、私もです」


苦しさと痛みが、

「だと思ったよ」

甘くなったような、気がした。



「貴方のそういうところが嫌いです」

「僕も君のそういうとこ嫌いだよ」


――――――――……

だからずっと、一緒に。

―――――――――……

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