お恥ずかしながら。
ねえ先生!1
遊具
「ちとせの事が、好きだ」
体育館裏、私の気持ちとは反比例のさわやかな風、意を決したような彼の声。
(ゲームはいつも、唐突に終わってしまう…)
私は彼のその言葉が哀しくて、思わず目じりが熱くなった。
「ありがとう。でも、ごめんなさい。」
(ゲームはいつも…)
「…っ!どうして…!」
(唐突に、終わって…)
彼はグチャッと顔を歪ませる。泣きそうなのが丸見えだが、実際に泣きたいのはこっちだ。
「だって貴方、先生じゃない…?」
また、玩具探しと退屈な日々が始まるのだから。
─────…
ほんの遊び感覚で、始めたソレ。
見境なく男に手を出し、
出しては引っ込め。
それこそ彼氏もホモセクシャルも年下も…先生も。
別に犯罪じゃない。
世界は少し歪んでる。
人を殺すのは罪だけど、
心を傷つけても罪にはならないの。
告白されるまでの、独特のあの感覚。
ドキドキするのにゾクゾクして、仕舞には甘美なトキメキまで混じりだす、あの感じ。
追いかけて追いかけて、
(まるで鬼ごっこみたいに)
捕まえようとする。
(でもそれじゃ私が鬼みたいだけど)
ただ、
(でも、)
ただ、
(だって、)
相手が捕まったり、
振り向いたりしない事を
願いながら。
(相手が逃げなくなったら、面白くない。)
─────…
それはゲームだった。
私にとっての、混じり気の無い、純粋なゲーム。
相手がその想いを、抑えきれなくなるその時まで。
私は貴方を追いかけ続ける。
捕まるまで、
振り向くまで、
捕まらず、
振り向かない事を、
切実に願いながら。
continue…
よ、読まれてしまいました………。
お恥ずかしいです……。
シリアスとか裏とか、これからたくさん出てきます。
ご注意を!
ではまた次回!
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