◆◇綾と綾のPrincess Plan◇◆
綾と綾のPrincess Plan
[*プロローグ*]
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…――それは
ため息ばかりつく少年と
一人の少女との
出会いから始まった
少年の少女による
姫化計画マニュアル…―
ただ自由に生きたいが故に自分を見失いそうになった少年
白崎 綾(シラサキ リョウ)
ある日両親と喧嘩してしまった彼は、親に束縛される生活に耐えられなくなってしまった。
そうして1人
雪夜の道を走り抜けた。
足が重く感じる
水蒸気が目の前を覆う
やがて白い鎖が
足に絡まった
冷たい感触がだんだん体中にしみつく。
空から舞い落ちる
華
まるで彼を凍らせるようにして…
彼の肌に落ちては消えた
やがて
消えるはずの華も
彼の体に積もり始めた。
彼は目を閉じた。
まぶたが重く感じる。
(もう…どうでもいい)
彼は力を抜いた。
「ちょっと」
いきなり上から
女の子の声がした。
「なにしてるの」
強めの声
「こんな真冬の雪中で…死にたいの?」
そして腕を引かれた
「起きれる?」
彼は残った体力を振り絞って上半身を起こした。
すると女の子がそれを支えるようにして、彼の背中に手を添えた。
「目、開かないの?」
そんな体力など
もうなかった
「しょうがないわね」
彼は疲れて寝てしまった
「待って、今車を…ってちょっと!!」
それは
彼が目を覚ます
一週間前の事だった―…
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