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優しい君は残酷だ





……どうしよう。


只今の時刻は夜中の1時。
今日は仁さんと買い物に行くから
早めに寝ようと思ったのに
よくよく考えれば何を着ていこうか
考えていなかった。


そう、、
だって仁さんはこんな良い家に
住んでて纏って(まと)いる雰囲気が
綺麗だし、俺と何もかも違う。


そんな人の隣にいて一緒に買い物をする訳なんだだから恥をかかせる訳にはいかない。


そう思って幹さんの家から持ってきた
服をベッドに並べたけどどれも、
パッとしないものばかりだ。
いわゆる「シンプル」な服ばかり。


だけど、悩んでいても服は
増えるはずもなく、虚しくも
時間だけが過ぎていく。



「もう、これでいいかな…。」



黒のジーンズに青のTシャツ。
青と言っても濃くはなく
落ち着いた青のやつだ。



「緊張するな。」



誰かと出かけるなんて
なかったからな。
高校の友達はいたけど
それは表向きだけで深くは
誰とも親しくなかった。


学校が終わればすぐにバイトに
行ってお金を貯めてたし。



そう思うと俺って…なんか
本当に「1人」なんだな。






まぁ、とりあえず
明日なにもなく終われば良いな。




そう思ってベッドに入り寝た。







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あきゅろす。
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