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優しい君は残酷だ




よしっ。
こんな感じかな。


テーブルには料理を並べた。
そう言っても大したものは
作っていない。


味噌汁に肉野菜炒めに
プチトマト。


冷蔵庫に大量にプチトマトが
あり、多分お兄さんの好きなもの
だとおもう。そう思うと可愛らしい。


ガチャ


「あ、丁度
用意終わりました!」


「わぁ、ありがとう
帰ってきてすぐご飯が
食べれるなんて久々だよ!」


“久々”
その言葉に
違和感を覚えたが
俺が深く聞く程
お兄さんとは
無関係過ぎる。


「はい。
お口にあえば
良いのですが…」


「それじゃ、
いただきます。」


誰かに手料理なんて
ふるったことないから
緊張してしまう。


「うん、とても美味しいよ!」



ホッ
「…良かったです」



「あのさ、今更なんだけど
名前を聞いてもいいかな?
ずっと“君”っていうのもなんだし」



確かに…。


「俺の名前は
天宮 輝(アマミヤ ヒカル)です。
好きに呼んでください。」



「俺は
沖田 仁 (オキタ ジン)
よろしくね輝?」



ドクン



「はい
仁さん!」



お互い名前を
言い終わったあとで
また食べ始めた。


特に話しはない。
だけど、お兄さん…
いや仁さんだと
この沈黙すら良いと感じる。



願うなら
この時間が長く続くことを…。











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