俺の影を追うお前等
*
「ご案内して頂きありがとうございました!」
「ちょっと待ってくれない?
良く作り笑顔だって分かったね…」
「簡単ですよ?気持ち悪いぐらいに
綺麗な笑顔でしたので。」
あっ!
やべっ気持ち悪いっていっちゃった…
「…ふぅーん俺に気持ち悪い
ってねー君面白いね…」
へぇこっちが素か…てか、
さっき一瞬黒い者が見えたよ…怖っ。
まぁいきいきしていてさっきよりは
こっちのがましだけどね!
「すみません!つい本音が…でもさっきの
作り笑顔より今の梶さんの顔の方が良いですよ。」
「はは…君気に入ったよ…
あと玲で良いよ。」
「はぁ…じゃ‥玲先輩で…」
「まぁ良いかな‥じゃまた会おうね暁君」
ありがとうございましたって
言って一礼して歩き始めた。
はぁ…疲れた…理事長室に向かおう…
まぁ向かうって言っても真っ直ぐ行けば
1つの扉があるからそこが理事長室なんだけどね。
扉についたらドアを開けた。
あ、ノックしてない。
ま、いいか♪
「暁ーーっ!! 逢いたかったーーっ!!」
「う゛おっ」
ドアを閉めた途端、
抱きつかれて俺の視界が塞がれた。
「昇さん苦しいよ…」
俺がそう言うと、
腕の力を緩めて離してくれた。
「あぁ、久しぶり暁。
今日から龍凰学園にようこそ」
……さっきから、俺と話してるのが俺の父親。
藤宮昇。顔立ちが整っていてイケメン。
芸能人なんかより
ずっと格好いい。
言っておくけど、ファザコンじゃないぜ?
でもまぁ本当の親じゃないけどね。
母の弟なんだ。
「うん!今日からよろしく昇さん。」
「ちゃんと約束通りに鬘(かつら)に
メガネをかけてきたね」
「まぁね。昇さんの頼みだし♪」
そう…今の俺は黒の鬘をかぶり髪が
目まで長く伸びてそれに対象に大きな伊達眼鏡。
俗にいうオタクかがり勉…
まぁキモイ人類に入るだろう。
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