戦線☆Brother
7
「えと・・・
つまり君は、高橋“おとひと”じゃなくて、高橋“おとうと”?」
長田先生が困惑気味に訊ねてくる。
あぁ〜・・・
こうなるともうダメ。オレ長田先生に弱いし、りょんが居るかぎり名前を偽るなんてできねぇし・・・
オレの“おとひと計画”は泡となってしまったぜコノヤロー。
「あー・・・はい。戸籍上はそんな名前です」
そう返せば、どこかから、「うわ、めっちゃ嫌そうな顔してる」とか聞こえてくる。
当たり前だろーが!!
“おとうと”だぜ“おとうと”!?長男だっつーの!!
一度おとうとって名前になってみろ!ぜったい「山田太郎」とか「田中三郎」とか、平凡過ぎてあまり聞かない名前が羨ましくて仕方なくなるから!!
チクショー・・・言ってて泣きそうだぜ・・・・・・
「えと・・・・・・と、いう訳で、高橋の名前は“おとひと”じゃなくて“おとうと”だったみたいだねι
間違えてごめんね?」
いや、寧ろ永遠に間違っていて欲しかったですよ。
「いいですよ。こんな名前なかなか無いですし。
えーっと、改めて、高橋“おとうと”です。音の人でおとうとです。
あ、でもおとうとって呼ばないで下さい。
呼んだら容赦無くはっ倒します。
よろしくお願いします。」
ちょっと脅しを混ぜて再び挨拶。
みんなポカンとしている・・・
当り前か。名前は変だしさりげなく脅されるし・・・
大丈夫かな、オレ・・・
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