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戦線☆Brother
5


生徒達が騒いでる間に長田先生が黒板にでかでかと『高橋音人』と書く。いや、でかすぎだから。黒板の2/3も使わなくていいから。


「はい、静かに!!今日からこのクラスの一員になる高橋“おとひと”君だ!」


―――あ〜・・・
よくある間違えだ。普通“おとうと”なんて読まないしな。いや、それ以前に“おとうと”なんて名前のヤツいないもんな。


「皆仲良くするように!
じゃあ高橋!何か一言」

「あ、はい」


・・・いや、ちょっと待て。
この場合本名名乗るべきか?ι
先生モロ“おとひと”って言っちゃったしな・・・・・・もう“おとひと”で通しちゃう?・・・うん、ぶっちゃけオレも“おとひと”って呼ばれたかった。3才の時から思ってた。これはある意味人生の分岐点かもしれない。
親父、母さん、悪いけど今日であなた達から貰った名前を捨てます・・・・・・・・・いやぶっちゃけ悪いとは思ってないけど。もう猛速球投げる勢いで捨てる気満々だけど。


うん!今日からオレは『高橋音人(オトヒト)』だ!!


「ご紹介に与りました、高橋「おとうと?」と言いま・・・すん・・・」


すん?
いや、それより誰だ?今「おとうと?」とか疑問系で本名晒しやがったヤツ!


「やっぱりせや。おとちゃんやん」


声を辿って犯人を探す。
いや、でも、この声と関西弁はめちゃくちゃ聞き覚えある。


「久しぶりやな〜!てかまた会えたとか、運命なんとちゃう!?」



ほら、やっぱり・・・




「りょん・・・」


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