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平凡と俺様
もしもシリーズ:帝臣編[1周年]
Q.もしも帝臣にお酒を飲ましたら?

「なぁ…双龍…」

「む、ぐっ!?苦し…ってか近っ!帝臣顔近いって!」

 もう、なんだよ!?

いきなり部屋に連れ込まれたと思ったら、これだ。

どこかに行ってたのかグレーのピンストライプのスーツでピシッと決めた帝臣からは香水とあと…。

「うわっ!帝臣酔ってるだろ!?酒臭い〜っ」

 抱き締めるっていうか抱き付い…んー、しなだれかかって?る帝臣はどうやら高校生のくせに酔っ払ってるらしい。

お前、煙草だけじゃなくお酒まで飲んでるのかよ!不良だ!不良〜!

「不良!不良反た〜…っ!!!」

―――チュ

「…これで少しは大人しくなったか?」

お母さんはそんな子に育てた覚えはありませ〜んっ!…て、おま、い、今何しやがりました〜!?

こう、口と口がね、ちゅって、ちゅ…?

「…っぎゃー!!ちゅ、ちゅーしたな!今!ちゅーしただろ!!三つ子にしか許したことのなかった唇を〜!!!ぅ…むっ!?」

 ぎゃー!しかも一度ならずも、二度までも…!

いーやー!もう、お婿に行けないっ!

「うるさい口だ。…まあ、そこがお前の可愛いところ、か。仕方ない」

「…っ、あ、帝…臣?」

 そんな俺のパニックを余所に、帝臣ってば指先で俺の口元をその…撫でながら、なんか「可愛くて仕方ない」みたいな目を、ですね…。

こ、この人。ちゅ、ちゅーかましてくれただけじゃなく本気で俺のこと口説いて…え?いや、口説いてんだよな。

「…やっぱりホモか!」

時代はホモなのか。

「バカ。お前だからだろ?…双龍、好きだぜ」

「…っ!」

 しかし不覚ながらときめいてしまった少年約1名。って俺だよ。

なんだよ、いつも憎まれ口しかきかないくせにそんな…。ずるい!

「俺だって…」

そういう意味じゃないけど、帝臣のことは何だかんだ言って嫌いじゃない。むしろ好き…だあああああ!?

「…くぅ…くぅ」

っておーまーえー!!!

「寝るな!俺のときめきを返せ!たーだーおーみーっ!!酔っ払ってました何も覚えてないじゃ許さないんだからなーっ!!しかも無駄に寝息可愛いんだよコンチクショー!!!」

 とまあ、案の定目覚めた帝臣の第一声は「何勝手に部屋に入ってやがる。飼い主様の言うことも聞けないのかお前は」と全く覚えてませんでしたけどね!


A.結論。帝臣は酔うとタラシでキス魔になるようです。

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