私立月見里学園高等部 ご案内 売店、食堂、談話室・・・と玄関ホールからほど近い場所にあるそれらを案内してもらっているのだが、どれも驚くほどデカイ。 売店というか、それはもう高級スーパーの粋だったし、食堂もレストラン張りだ。 談話室(というかあれはホテルのラウンジだった)の横には娯楽室というのが設置されていて、ビリヤード台や卓球台、地下にはバスケット、フットサルやテニスなどのコート、さらにはボーリング場までが設置されていて、一種のアミューズメント施設になっていた。 もう、ここまでくれば驚くことにも疲れてくる。 しかもそれを毎回毎回相澤先輩がテンション高めに案内してくれるものだから、二重に疲れる。 それとこの視線。 持ち上がり組みは午前中に入寮だったためか、皆思い思い自由時間を過ごしているようで、俺達が寮を回っている間にも何人かの生徒に妙に注目されてしまった。 普段そんなに見られることに慣れていない俺は、もう案内はいいですと何度言おうと思ったことか。 でも、とても丁寧に説明してくれる先輩にそんなことが言えるはずもなく、とりあえず頷くだけで精一杯だった。 もう途中でもいいから、早く部屋に連れて行ってくれないだろうか。 俺より一足早く部屋に着いているだろうニイチに早く癒されたい。 嬉しいことにこの寮は小動物ならペット可能なのだ。 それを聞いた俺はもちろんニイチを連れて来ていたわけで。 あ、でも同室の奴が猫嫌いだったらどうしよう…。 伊近と一緒だとばかり思っていたから、考えもしなかったな。 [*前へ][次へ#] [戻る] |