Song.5「おやつ失踪!犯人を捜せ!」
「レン!私のおやつ食べたでしょ!」
「はぁ!?リンのおやつ食べるほど腹空かせてねーよ!」
「レン以外に誰が私のおやつ食べるの!今日のおやつ楽しみにしてたのに!」
「知るかよ!俺は自分の分しか食べてない!」
事の発端はリンがおやつと一緒にとジュースを取りに行った時に起こった。
ジュースを手に戻って来たリンの目の前に、さっきまであったはずのおやつがなくなっていた。
「ほら、リンレン。喧嘩はやめなさい。リン、新しいおやつ出してあげるから。」
「マスター!リンを甘やかすなよ!どうせリンが自分で食べたんだ。」
「なにそれ!私がおやつ足りないからって嘘ついてるみたいじゃない!」
「そうに決まってる!リンは食い意地張ってるしな!」
「食い意地張ってないもん!」
「あ〜…ほら、じゃあ俺のやるから。……って、あれ?ここにおいてた俺のおやつは?」
「…あそこよ。」
目の前から突如消えたおやつにクエスチョンを飛ばしていると、メイコさんが見向きもせずに後方へ指を指した。
「…え?ルカ?…あれ?なんで俺のおやつをルカが?」
「マスターがリンレンを宥めてる間に横から持って行ったのよ。」
「ちょ、え?ル、ルカ…?」
「はい?」
何故ルカが俺のおやつを持って行ったのか理解出来ずにルカを呼ぶと不思議そうな顔で振り返った。
「なんで俺のおやつ持っていっちゃったの?」
「……あ。」
「?」
「美味しそうだったので……つい。」
「(つい。って…)いや食べたかったならそう言ってくれたらあげたのに。」
「すみません。口より先に手が出てしまって…マスターのだったんですね。」
「うん。食べたいとこ申し訳ないんだけど…リンのおやつが失踪?したらしくて、俺のをあげるって言ったんだ。」
「リンのおやつ……あ。」
「え?もしかして知ってる?」
多分……私が食べました。
(ぇえ!?)
(リンの目の前にあるおやつが美味しそうで…気づいた時には…口に入ってました。)
(ルカ…お腹減ってたの?)
(……たぶん…?)
((ルカの思考が読めない!))
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