Song.4「桃の子は不思議っ子」 「ルカ、今日は何が食べたい?」 「………タコ…」 「…ルカ?」 「あ、いえ。えっと…私はマスターの好きな物ならなんでもいいです。」 「ん〜…(今、確実にタコって言った。)」 ルカは最近我が家にお迎えした子だ。 容姿端麗なその姿からは想像出来ないくらい天然で、何て言うか掴み所がない。ある種、電波みたいな…。 「じゃあ、今日の晩御飯の買い物一緒に行くか。」 「はい。」 あまり表情が表に出ないせいか何を考えてるか分かんないけど、手は掛からないから助かってる。 「ルカの好きな物も買おうな。」 「!……はいっ!」 時折見せる笑顔は桜のよう。 (ルカ、なんか食べたい物あった?) (………) (ルカ?(なにか見てる。)) (マグロ……じゅる…) (!?…マ、マグロ食べたいのか…?) (いえ。なんだか呼ばれてるような気がして…) ((電波だ…!)) [*前へ][次へ#] |