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93゚
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「すいませんっ…俺…」
 
痛みを堪えながら謝る遙の姿に大人数で来たと思った
 
今日はたまたま俺も居なかったし、本家の人も少なかった
 
久原の人間に手出したらどうなるか分からせねぇと…
 
「遙さんっ!!」
 
「志紅くん…無事で良かった」
 
目に涙を溜めながら遙に抱き着く志紅
 
仕方ない…一旦その場を離れて本家の中を見る
 
詩遠を取り返したら大掃除だな
 
「幸慈さん、すいません…」
 
遙と同様に怪我をしながら來人が謝る
 
俺より低い來人の頭をグシャグシャに撫で言う
 
「その怪我1分で治せ。もう少しで出掛けるぞ」
 
「…っはい!!」
 
そのまま長い廊下歩いていくと、スレ違った奴に目がとまった
 
不自然に血が皮膚についているし、傷もない
 
「てめぇ、なにもんだ?」
 
素早くソイツの両手を後ろに纏め、肩を床に付ける
 
「っく…」
 
「見ねぇ顔だと思ったぜ…詩遠をどこやった…あ゛ぁ?」
 
「言う、わけねぇだろ…」
 
顔を苦痛に歪めながらも頑として言うことを聞かない
 
はぁ…こういうのは専門外だ
 
…丁度良いところで壊人が目を押さえながらこっちにきた
 
「こいつに白川がどこにいるのか聞き出せ」
 
「俺がッスか?」
 
「色仕掛けでもしてみろ」
 
壊人が交渉している傍で携帯を見つめる
 
鳴るわけないか…そう思いながらもどこか期待している
 
詩遠…どこにいるんだ…
 
「幸慈さん、〇〇町の□□ってところですよ」
 
「早いな…」
 
「コイツが早いだけですよ」
 
肩に付いている人間を剥がしながら、服を整える壊人
 

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あきゅろす。
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