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93゚
(12)

 
「なにか?」
 
「今日から志紅の世話をしてやれ」
 
「わかりました…志紅でいいか?」
 
……あ、さっき俺をガン見してた人だ
 
來人さんの弟さんだったんだ
 
遙さんとの態度とは異なり、志紅に気安く話しかける壊人さん
 
……俺も話したい
 
「しーぐれ」
 
そう言って志紅に抱き着くと、壊人さんに睨まれる
 
なんかしたのかなぁ…
 
困っていると、來人さんが壊人さんの背中を足でどっつく
 
「っにすんだよ。糞兄貴」
「あぁ?…誰に向かって言ってんだ?糞馬鹿が」
「てめぇに言ってんだよ。糞兄貴。脳味噌まで糞か?」
「残念ながら、お前よりは糞じゃねぇな。糞馬鹿が」
 
ヒェェエェ…
 
來人さん…顔は笑顔だけど怖い、怖いよ
 
壊人さんも壊人さんでマジギレだし…
 
なになに?
もしかして俺のせい!?
 
と色々頭をフル回転させながら、2人を止める方法を考える
 
「大丈夫ですよ?…いつもの事です」
 
遙さんが志紅の髪の毛を弄りながら話し出す
 
壊人さんはお人好しが嫌いらしい
 
…じゃぁ俺ってお人好しなの?
 
完璧壊人さんから嫌われてるよね…
 
てか目の前でラブラブイチャこらしないで欲しい
 
見てるこっちが恥ずかしいし、なんか…幸慈の隣に居たくなる
 
ため息をついて、戻ってきた來人さんに甘える
 

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