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(08) -Side真矢-
やっと僕の王子様が手に入った…でも意外と暴れなくて残念
躾がいがあるかなあって思ったのに
でも暴れないってことは、僕を姫って認めてくれるんだよね?
だから暴れなくて、僕を見つめてくれるんだ
詩遠に会ってからはすごく胸が高鳴る
しかし、2人の時間を遮る音はすぐ鳴った
詩遠と少しの間だけでも離れるのは寂しいし、怖い
どっか行ってしまいそうで
鍵穴を見ると偽物の"姫"
「はあ、もう早いなあ」
仕方なくドアを開ける
「なんですか?いきなり…」
「うん。詩遠、知らないかな?」
単刀直入すぎでしょ
もっと潜入してくると思って、いろいろ考えていたのに
「えっと、何故ですか?
僕と神乃様とはそんな近い関係ではないですよ?
そんな恐れ多いです」
サラサラ言うと、偽物の"姫"は僕を睨む
「嘘でしょ!!詩遠を返してよ!!」
ヒステリックに叫ぶ…でも僕にはなにも聞こえない
廊下には人だかりで、その声にみんなこちらを見た
「ぼ、僕、なんにもっしてな…っ、ヒェッ」
泣き真似は僕の得意技
「志紅…えーっと真矢だったな。
悪い、嫌な思いさせて」
偽物の"王子"
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