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Underdog

竜彦……君がそんなに熱い男だったなんて知らなかったよ。
と言えばさすがに場を悪くするな。思っとくだけにしとこう。

「……今のは、冗談だよな?」


キイィ――ン……

ハウリング音が耳に痛い。
竜彦の射るような言葉が痛い。
竜彦が望む言葉を伝えてあげられない心が痛い。

「ごめん。――俺達はそろそろ、けじめをつけるべきなんだ」
「なぁにがけじめだ。カッコつけやがって。いつもファミレスで20分は悩むくせに」

「かっ、関係ないだろ……」

「なのにどうして、こういう大事なことは相談もなしに決めちまうんだよ!」

竜彦は怒鳴りながら泣いていた。
泣きながら、愛用のギターを、一生懸命バイトして買ったギターを綺麗なフォームで振り上げ……



床に、たたき付けた。

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