クソ!…茉奈!茉奈!無事でいてくれ! ナルトが止めるのを振り払い俺は無我夢中で走った。ネジの白眼によれは里を出て二時の方角にある洞窟に反応があるらしい。 ◇◇◇ 「…此処か、」 洞窟の辺りは妙に静かで不気味だった。…この中に茉奈が。ナルトには現場には増援が着いてから行けって言われたが…そんなの待ってられない。 「…くそ!!……しつこい小娘だ!」 「…なんだ?」 いきなり聞こえた男の怒鳴り声。 …そっと覗いて見れば茉奈は横たわりその傍らに男が鬼の形相で茉奈の頭に手を翳(かざ)してた。 あれは、幻術か…… 「ふ、丁度いい…“ねずみ退治”の後にするか!」 「しまった…!」 もっと慎重になるべきだった。思った時はもう遅くて……いつも後悔が人を取り巻くんだ。 |