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ColorfulDays!




「謙也さん、ごめんなさい」

「なんで謝るん?自分なんも悪い事してないやん」


なんとなく送って貰っているこの状況に罪悪感を感じる。その罪悪感から湧き出てきた言葉を口にしたら謙也さんはキョトンとした表情を浮かべた


「だってわざわざこうして送ってもらっちゃって…謙也さんご飯食べる時間遅くなっちゃう…」

「んなこと気にせんでもええ!俺が送りたいから送っとるんやし。…もしかして迷惑やった?それやったら俺こそすまん」


逆に今度はあっちが申し訳なさそうな顔で謝ってきた。


「い、いや!全然そんなことないんです!!」


慌てて否定する。


「そうか。それならよかったわ…ってこんな所にコンビニあるやんけ!すまん!ちょっと寄ってってもええか?」

「え!?はい。全然いいですよ!なにか買うんですか?」

「夜食や!最近三食だけじゃ足りんくてなー。白石には内緒やで?」

「あははっ、了解です!」


そんな会話をしながらコンビニに入った






「カップ麺とじゃがりことー…」

どんどん大量に食べ物を買い物カゴに詰め込んでく謙也さん。成長期の男の人ってこんなに食べるんだーと感心しながら謙也さんの買い物姿を見つめる

「りり子ちゃんも良かったらなんか買うたろうか?どれでも好きなん持ってき!」

「え!?いや!悪いですよ!!」

「遠慮せんでもええって!ほら、これとかうまそーやん」


そう言って謙也さんが手にとった物はこのコンビニ限定のデザート


ほ、本当においしそう…

目の前のデザートに釘付けになりヨダレが出そうになる


「あはは、顔に出すぎや!じゃぁ、これ買うたる」


そう言ってカゴにデザートを入れる謙也さん。そのままレジに向かう。


「わーい!!謙也さんありがとうございます!」

「女の子はほんまにスイーツ好きやなー」

「そりゃそうですよー!スイーツは女の子の味方です!!」

「日本語おかしなっとるで、自分」

「あはは、気のせいですよ!」


そんな会話をしながらレジを済ませてお店を出た














「へぇーここがりり子ちゃんの家なんや」

「はい!中にはうるさい鬼ババが棲んでいます」

「あはは、なんやねんそれ」


コンビニを出てから話しに夢中になってる間にいつの間にか家に到着してしまっていた。

謙也さんと話してると時間が経つのが早いなー。謙也さんの気さくな人間性からか人見知りの私もすぐ素がだせたしそれぐらい謙也さんは人の心を開くのがうまい人だと思う。



「ここまで送って頂いて本当にありがとうございました!あとスイーツも!」

「今日久々にりり子ちゃんに会えて楽しかったで!家帰ってゆっくり休みや」

「はい!謙也さんもホテルついたらゆっくり休んでくださいね!」

「おーきに!ほな、おやすみ」

「おやすみなさい」


そう言って手をヒラヒラと振りながら謙也さんを見送る。

ダンダン遠ざかっていく謙也さんの背中を見つめていたら突然数メートル先で立ち止まりそのまま後ろを振り返ってきた

バチっと目が合う


「謙也さん…?」


何か言いたそうな表情を浮かべてこっちを見つめている謙也さん。そんな謙也さんから目が離せない


だが、しばらくするといつもの笑顔に戻り



「ほなまた連絡するわ!」



そう言って謙也さんは手を振って帰って行った。



「い、今のはなんだったんだろ…」




謙也さんの新たな一面を見たそんな大会三日前の夜の出来事だった







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