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BSR倉庫
バレンタイン【序】
※あらすじ。
現代パロディです。



*****

カーテンで日光を遮断した教室に、何名かの男子生徒が集まっていた。

「…おい毛利、なんでてめぇが仕切ってんだよ!」

「黙れ長宗我部元親。現代パロディという、無法地帯ぞ?我の知略無くば貴様などモブだ。」

「まぁまぁお二人さん!喧嘩はよそうよなんたって今日は、恋の花咲く良い日なんだからねぇ!」

「…バレンタインデーなど、菓子メーカーの陰謀だ。私に大量のチョコを送りつけて顔にニキビを作らせる策略か家康ぅうぅぅっ!」

「うぉ、急に叫ぶな三成!」

「…して、毛利殿。クラス学年を超えた我らを何故集めたのでしょう」

「そうそう!俺様も旦那も、今日は忙しいってのにさー…」


ひときしり、集まった生徒が話したところで毛利元就は、クイッと眼鏡を押さえた。

「我が捨て駒達よ。心して聞くが良い。
……一年壱組の女子、咲耶が『手作りチョコ』をあろうことか伊達政宗に渡すという、情報が入った」


途端に、教室のあちこちで破壊音が鳴り響いた。
ある者は、頭を黒板に打ちつけ、
ある者は、机を叩き潰し。

ある者は、前田慶次を窓ガラスに叩きつけた。

「ギャクパートじゃなかったら大惨事!!」




我に返ったように、真田幸村が「なれば…!」と進言をする。

「政宗殿にチョコを渡される前に、無きものにすればいいのだな!(黒)」

そう叫ぶなり、教室を飛び出して行く幸村と佐助。


「…ふん、そもそも与える暇などやらなければ良い。行くぞ、長宗我部…」

「え、まさかの俺だな。…わかったぜぃ大将!」


続いて石田、長宗我部が出て行く。


「さて、儂はとりあえず慶次を保健室に運ぶか」

「…すまないねぇ」


ギャクパートの定理に外れた慶次を、甲斐甲斐しく運んで行く徳川家康。




教室には、毛利元就ひとり。


「ふ…せいぜい足掻くがいい。貴様らが邪魔をした後…、我は我のやり方で『手作りチョコ』をいただく…」





「……相変わらず、腐ってやがるな毛利」

いつの間にか、教室の扉に片倉小十郎が佇んでいた。
毛利が目を見開く前にーーー


小十郎によって、失神させられた。


【毛利元就 脳震盪によりダウン】



倒れた毛利をチラリと見て、小十郎は笑った。

「政宗様の邪魔はさせねぇ…」


これは、
『手作りチョコ』をかけた、

ある意味、戦国時代の始まり…


…なのであった!!



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