BSR倉庫 バレンタイン【急】 その頃、普通に授業を受けていた咲耶は。 「みんな何処行っちゃったんだろ」 人口密度が若干少ない教室を不思議な気分で眺めていた。 ***** 【作戦@政宗暗殺計画】 「我らが一番駈けだな、佐助!」 「一番だからって有利な訳じゃないんだよ?旦那…」 ため息混じりの佐助に反して、幸村は楽しそうに走っている。取り敢えず、政宗を殺ろう。 そんな単純脳な幸村である。 「だいだいさ、姫さんの事だから俺らの分とかちゃんとくれるよ〜」 「いや、単に政宗殿の胃に咲耶殿の手作りチョコを入れたくないだけでござる」 「コメントがなんかヤンデレ臭いぞ旦那ぁあ!違うからね、『あっち』の旦那とは別人だからね!」 「…誰に説明しているのだ佐助」 ***** 【しばらくして…】 「して、佐助ぇ!やはり武人たるもの正々堂々戦を申し込むのが世の摂理なればぁあぁ!いざ、尋常に勝ぉお負ぅう!」 「こうなると思ったー…。最初から暗殺なんか無理だとは思ってたよ。うん」 それで、二人がやって来たのは政宗の居る教室…だったのだが…… きゃあぁあぁあ! 女子の大群が、二人に襲いかかった。そうだよ、今日バレンタインだって分かってたけど! 「あ、後にしてくれぇぇ!」 硬派な幸村の態度に、更に熱が上がる女子達。佐助は密かにため息をついた。 【幸村・佐助共に女子の大群の襲撃を受けタイムロス】 「…上手くいったぜェ!三成!」 元親は廊下の角に座り込んで、幸村達の様子を盗み見た。 「昨日の友は今日の敵ってなァ……やっこさんに、チョコ渡すのを阻止したら確率的に次はヤツらだからな!」 説明ぎみに呟いてから、そばに佇む三成を仰ぎ見る。三成はそっぽを向いたまま咲耶のクラスの体育を……って、 「ぶ、ブルマぁ!?このご時世に女子のブルマだとぉおお!」 「…五月蝿いぞ、私の前に立つな」 「とんだむっつり野郎だな三成ィ!鶴の字に、あの魔王(校長)の妹もいんじゃねぇかよぉお!報告しろやぁああ!」 ※ちなみに、今はちょうど放課になった頃なんです。 ***** ところ変わって、保健室。 ベッドに横たわる慶次のそばで、家康がうたた寝をしていた。と、慶次の瞼がピクリと動きーー… 「……ブルマ」 「起きて早々にどうした慶次?もう一度寝たいのか?」 「あれ、本当に家康かい?なんだかどす黒い……」 「はは、面白い事を言うな慶次!」 慶次はすぐさま口をつぐんだ。やばい。なぜだか傷が疼く。 【前田慶次 心にダメージ】 そして、時は勝負の放課後へと持ち越されていく…! [*前へ][次へ#] [戻る] |