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デュララリ!!
標的.12!!
 その夜、折原臨也はとあるビルの屋上にいた。
足の下にはトランク。
入り口近くには動かない女性が2人。
そんな不気味な状況で、彼は笑い出す。

「俺は人が好きだ、愛してる!」

そんな言葉を叫び、彼はニヤリと笑った。
しかし、もうしばらく言葉を続けた直後

「愉快な方ですねぇ。 そうは思いませんか? それとも、お前にはまだ怖いですか?」
「平気、です……」

聞き知らない少年少女の声が、彼の耳に届いた。
臨也があたりを見回すと、先ほどまでは無かった二つの人影が貯水タンクの近くに。
それは似たような雰囲気を持つ、藍色の髪の少年少女だった。
加えて少女の方は、日中に見た事のある顔だ。

「……君達、」
「『いつの間に』」

少年の方が臨也の言葉に被せると、合わせられた彼は一瞬眉間にシワを寄せた。
しかしすぐに解いて続ける。

「一体、どこの誰だい?」
「気になるなら、調べれば良い……」
「そうですよ。 情報屋なんですから、ねぇ? 折原臨也さん」

自分の名を言い当てられれば、さすがの臨也も息を呑んだ。
しかしニヤリと笑うと口を開く。

「せめてヒントぐらい欲しいなぁ。 いくらなんでも不公平だ」
「仕方ありませんね……一応僕達のトップからは、必要なら情報を教えてもいいと言われていますし」

少年がそう言ったあと、少女が一言

「……『ボンゴレファミリー』。 私達に関係するのはその組織」

とだけ告げると、彼らの姿がぼやけ出す。

「ではそろそろお暇いたしましょうか」
「……はい」
「折原臨也さん、Arrivederci.」

少年がそう言うと、2人は消えてしまった。

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