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Subsequent Descent
3
「――慶喜(よしのぶ)」

 『沢田慶喜』――それが少年の名だ。
彼の先祖にはボンゴレの元となった自警団を作った初代・沢田家康や9代目の時代に『若獅子』と呼ばれた沢田家光、そしてT世の再来と謳われた10代目・沢田綱吉がいる。
まるでボスになるのを予言されているかのような血筋である。
事実その時が来たら慶喜は継ぐつもりでいるのだが、14代目はまだ若い為もうしばらくボスとして君臨するだろう。

ちなみに彼の父は、表の人間だが自分がそう言う血筋だとは知っているらしい。

そんな事を思い出していると父の話を聞けていなかったようで、慶喜は彼に叱られた。

「で、父さんからこれを預かっている。 時が来たら慶喜に渡せと」

説教の後にそう言った父から慶喜が手渡されたのは、フタにボンゴレの紋章が刻まれている黒い箱だった。
彼が首を捻ると父は『開けてみろ』と口にする。
フタを開けて中を見た慶喜は、そこにある物に思わず我が目を疑った。
何故なら、14代目の手元にあるはずのボンゴレリングだったのだから。

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