20
「暗黙の了解、なぁ゙」
「子供が関係するのって、あれよね?」
ルッスーリアが聞くとスクアーロは頷き、そのまま続ける。
「ああ゙、『女子供には優しくする』って奴だろぉ゙?」
「それしか無いですよねー」
カエルがそう返したから俺はそっちを向いた。
「さっさと寝ろよ、ガキガエル」
「それってミーですかー? うわー、屈辱ですー。 てかそんなにガキじゃないですしー」
そう言い切って来たから王子はナイフを投げつける。
でもカエルは幻術でそれを防ぎ、殺気を放つ俺に話し掛けた。
「ベル先輩、ミーの後ろ、後ろ」
「あ? ――っ!」
言われてから気づいた。
カエルの背後に、ガキとボスが偶然にも並んだ形で寝てるのに。
「――わりぃ」
「なら良いんですよー。 ……さっさと寝ましょー」
そう言うとカエルはあくびをした。
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