[携帯モード] [URL送信]

Novel
ただ、君を想う(6)
木暮は心の隅でそう思い、ズレた眼鏡をかけ直しながら三井の質問には律儀に答えた。

「今日は、ケガ人の様子とかもみると思うし、多分自主練だよ。」
「・・・そうか」
申し訳なさそうに、少しだけ子犬みたいにシュン、とうなだれながら、三井は言った。


「三井も来いよ?じゃないと、水戸たちに失礼だからな」

・・・その、水戸とやらに1番殴られたんだか・・・、そう言いかけて三井は止め、代わりに小さく息を吐き出した。

「あぁ、ちゃんと行くよ。・・・でも・・・・・」
「・・・・でも?」
17の男にしては、ひどく可愛らしい仕草で首を傾げる木暮にの姿に、理性を保つのに葛藤しつつ、三井は続けた。

「髪、切ってからな」

三井の決意した表情に、木暮はとても嬉しそうに微笑み、頷いた。

*End*

2006.4.9.

[前へ][次へ]

10/28ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!