趣味の系統
さて、どうするか。
「もしかして、その格好って魔女ですか?」
「そうみたい」
普通はフリルなんて付いてないと思うけど、お母さんがわざとこれを選んだのだろう。
「似合ってます」
「いいって、お世辞なんて」
「お世辞じゃないですよ」
優しい笑みを浮かべる悠くんを見て、思わず顔が緩む。
「あ、ありがとう…」
なんか、久々に人に誉められると照れる。
しかも相手が、この偽りのない笑顔の美少年だし。
「…何かします?」
「ゲームとか?」
そういえば、アクションライダーWやり途中だったんだよなぁ。
「でも、二人でトランプはつまらないですよね」
と、トランプ!?
ああ…悠くんみたいな人がテレビゲームやるはずないか。
「どうかしました?」
「いえ…」
きっと趣味の系統が違いすぎる。てゆうか、なんで偽物カップルなのに頻繁に会ってんだろ…
「あの…」
「なに?」
見上げると悠くんは顔は青っぽかった。
こんなメイクしてたっけ?
「か、かみな…ギャア!!!!」
悠くんが言い終わる前に、すごい音で雷が鳴った。
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