諦めるな、身長はきっと伸びる。
「親バカかお前は!!」
「…………」
「羨ましいんだね悠…気持ちは分かるよ」
「なっ…!別に羨ましくなんて…」
一通り回ると柚は茹蛸の様に真っ赤になっていた。
そんなに恥ずかしかったのかな?
「ぶはっ!!おもろいなこの人!!」
「……………」
「おっ!!椎名じゃねぇか!!藍原も!」
柚の頭を撫でていると、面識の無い顔と先程アイコンタクトをした藍原が来た。
「お久しゅうリーダー!!相変わらずエライ男前さんやなぁ!!」
「よせやい、そんな本当の事を言われても照れるぜ、椎名」
「…殴りたくなるのだが……」
「同感だね」
椎名の軽口に和緋は満更でもない様子だ。
うん。
今のは確かにイラッときたよ。
「あ、兄貴…」
「あ!康人!!テメェなに自爆してんだよ!殺すぞ!!」
「ギャァアァアアアア!!!」
藍原の後ろに隠れていた康人がヒョコっと現れると、和緋が康人を追いかけ始めた。
頑張れ康人。
「柚くんすごかったねー!!カッコ良かったよ!」
「ほ、本当ですか!?ありがとうございます連夜先輩!!」
「貴様、藍原と言ったな。身長はいくつだ。何故そんなに高くなったのだ」
「は…?188ぐらいだけど……何故って…自然に…?」
「嫌味か貴様!」
いつの間にか仲良く話し込んでいる皆は微笑ましい限りだ。
…悠はちょっと違うか。
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