フォローしたくても出来ない時もある。
『失格になった人は邪魔だからこのお墓ルームに入ってねー!!!』
「何気にひでぇな…」
「康人は大丈夫なのか?」
「居る居る!あそこ」
俺がそう聞くと和緋は激しく乱闘をしているグラウンドの奥を指す。
そこには一際目立つオレンジ頭をした康人が暴れていた。
「まるで猪だな」
「あははっ猪突猛進ってやつだね!」
「ぶはっ!!だってアイツの通り名知ってっか!?」
「康人に通り名なんてあったのか?」
初耳だ。
俺が総長の時はまだ康人はヒヨッ子で、和緋や俺の後ろをチョコチョコと動き回る奴だった。
そうか…もう通り名がつくほどになったのか……
「あるある!!アイツ『猛進の南国果実』ってんだよ!!」
「猛進の…」
「「南国果実!?」」
おいおいそれってもしかして…
「つまり猪パイナポーって事!!」
「あははははは!!何ソレ可哀相ー!!」
「パ、パイナポー…!!ククク…だめだ、ツボに入った…!」
連夜は腹を抱えて笑い、悠は口に手をやり肩を震わせて笑いだした。
和緋も胡座をかいた足を手でバシバシ叩きながら笑っている。
すまん康人。
似合いすぎて何も言えないや。
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