フェイント?
『玉入れ結果発表だぁ!!心して聞けコラぁ!!』
さっきから思ったんだけど…なんかあいつテンション高くないか?
何気に体育祭楽しみだったんだな…
『まず1位…………………………………』
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「…………いや早く言えよ!」
溜めに溜める鳳にイラっときたのは俺だけじゃない筈だ。
『圧倒的に玉をぶち込んだBクラス!!よってABクラス、1位!!』
『ウォォオオオォオ!!!!!』
『よくやったBクラスゥゥウウウ!!!』
ABクラスから耳を塞ぎたくなるほどの歓声が上がる。
勝因は…影宮だな。
でもあいつ…今までずっと目立たずに過ごしてきた筈なのに、何で今さらあんな目立つ事をしたんだ…?
まさか高校最後の体育祭だからか?
いやあの"影"がそんな青春魂があるとは思えねぇな…
「楓?どうしたの、ボンヤリして」
「ん?…2位はどっちだろうかと思ってな」
「ふぅん…」
その探りを入れる目をやめてくれ連夜…
「2位は俺等に決まってんだろ楓!」
「そうだぞ。あんなに雅が頑張ったのだからな」
ぉお、これが美しい友情ってやつか。
『そして2位………………………Sクラス!!』
『オッシャァアア…』
『…で す が!!!!』
『……!?』
「は!?」
鳳がぴしゃりと声を荒げると、沸き上がる寸前だった歓声がピタリと止まった。
和緋も含め、ガッツポーズのまま固まり、鳳に注目する。
(うーん…嫌な予感……)
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