余計なお世話だっての。
「早めに行かないとまた鼻にコーラ入れられるぞ」
「やめろー!忘れてたのに…ってお前なんでその事…」
『続いて生徒会長挨拶』
『日比野様ァァアアア!!!』
『キャァァァァアアアアアアアアア!!』
『素敵ィィイイイ!!!』
…いつも思うんだけど君達その声どこから出してんの?
有り得ないだろ。
「何か言ったか和緋?」
「……いや?しっかしウルセェーなー」
「吐き気してきたぞ」
「大丈夫かよ悠…」
『よく聞けてめぇ等!俺様からは一つだけだ!!』
さっきの鳳同様、日比野が一言発するとグラウンドが静まり返り、皆が日比野に集中する。
「相変わらず一人称が"俺様"なんだねあの人」
「生徒会長ですからね…」
『油断はするんじゃねぇ!!!-----それだけだ!』
日比野は荒々しく言い放つと颯爽と壇上から降りた。
『私からも一言。…………無茶だけはしないで下さいね』
鳳がニッコリと笑顔を見せると静まり返っていたグラウンドに全校生徒の黄土色の声が響く。
ほとんどの者が興奮していて気付いていなかったが、俺は日比野と鳳が俺に向かって笑うのが確かに見えた。
鳳はともかく、日比野の笑い方には腹が立った。
…余計な事しやがって……
(てめぇ等に言われなくとも油断もしねぇし無茶もしねぇよ、タコ)
『これより第XX回、藤城学園体育祭を開催いたします』
さて、長い一日の始まりだ。
2nd Stage:体育祭乱闘篇
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