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そんなある日、一人の人間が天使に問い掛けました
「どうして貴方には翼があるのですか?」
急に問い掛けられ 戸惑う天使に、人間はまた 質問をします
「どうして私には翼がないのでしょう…」
そう悲しげに言いながら、人間は空を見上げると、その先には沢山の天使たちが飛んでいる光景が広がっていました
その人間の姿を見つめながら 天使は自分の胸が苦しくなるのを感じました
「私も貴方のように 自由に空を飛び回りたい。 そうすれば貴方と一緒にいられるのに……」
いまだ 空を見上げている人間は、そのまま 黙り込んでしまいました
そんな人間を放って置くこともできないので、天使はある提案をしました
「翼が欲しいのなら 神様に頼んでみてはどうかな」
そうすれば君とずっと一緒にいることができる
「神様に…ですか? でも、私には神様のもとへ行くことができません……」
「…そう、だね。 じゃあ、君の替わりに頼んで来てあげる」
「えっ、ですが……」
そう言うと人間の話を聞かずに、天使は空高く飛び上がり、次第には見えなくなりました
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