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Vongole Company
102守るために
広間からまっすぐに自分の部屋に向かう私。



そうだよ、いつまでもここにいるわけにはいかないんだよ…

いつかは綱吉さんたちのところに戻らなくちゃ…



そうは思うも行動にはならないわけで。

私はため息をついて階段をしんみりと上った。



「悠南」



高く透き通る声。

部屋の前を通ればマーモンの声は私を呼び込んだ。

しかし。



「マーモン、どこにいるの?」



開け放たれたドアからは見える部屋にはマーモンの姿は見つからず。

かとおもいきや窓の外に私を手招きしている手が見えた。

素直に窓に近づけばベランダにマーモン。

マーモンは私をちらりと見ると、すぐ下の階下を指差す。

私があわてて下を覗き込んで見れば。



「…車?」



なぜかリムジンが停まっていて。

車内から出てくる人影に私は絶句した。



ちょ、ちょっと待って、これは何かの夢…?!



目を瞬き

頬をつねり

ついでにマーモンのほっぺもプニプニしてみた。



「夢じゃ…ない」

「ねぇ、僕のほっぺ触る必要あった?」



マーモンの反論の声も聞かず、バタバタと。
上ってきた道をひたすらに下った。



「はっ、はぁはぁ…」



私がちょうど肩で息をしながら玄関に着いたとき。

上品にチャイムが鳴り、ガチャリとドアが開く。



嗚呼、やっぱり…!!



「あ、悠南ちゃん発見ですー!!」

「本当だ♪」

「勝手にいなくなっちゃダメじゃない」

「学校休んできちゃったよ」

「…こっちに来るの」



玄関からそれぞれの手荷物を持ち、入ってきたのは…



「ハルたち、悠南ちゃんを守るためにはるばるやってきました!」

「なっ、えっ、はい?!」



言わずと知れた、ボンゴレ本部の女性陣の皆様でした。

ま、守るってちょっと…

え?

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