小連載 海賊 スカスカの実を食べたスカスカ人間の話。 個体も液体も気体も有機物も無機物も外側だけ残して空洞化させてしまえる能力。 使うにはまず一応の対象物の区切りをつくる必要がある。 空洞になった空間は真空状態になる。 大抵は外側部分にある小さな穴から空気が真空状態になった空洞部分に入り込むからわかりにくい。 だけどそれを利用して空間の支配みたいなこともできる。 真空状態をさらに真空にする、なんてこともできたり。 調節すると物体がポップコーンみたいにはじける。 広い範囲を空洞化すると津波とか竜巻とか起こす羽目になる。 空洞化にも段階がある。 果物だったら果実とワタと皮、とか。 空洞化の範囲には特に制限はない。 だけど空洞化する物体の種類や重量に左右されるから実際どれぐらいが限度なのか自分でも知らない。 とりあえず一番広い範囲を空洞にできるのは水。真水だと一番楽。次が氷。 水溶液の中から溶質のみを空洞にする、なんてこともできる。 部屋の中の人間だけ消す、なんてこともできる。 ただ跡形も無く消すわけではない。 手を使わずに皮も剥かずに蜜柑の中身を手の上に移動させる、みたいなことも可能。 能力の弊害で体重が恐ろしく軽い。 木の板一枚でもボートに使えるぐらいに軽い。 むしろ水に浮くスッカスカの軽さ。 だから海に落ちても沈みはしない。けど力は抜けるから、誰かに拾われるか何かに引っ掛かるまで漂流する。 何度か海の怪物に喰われかけたけど味も喰い応えも無いらしくその度に吐き出された。 #### 能力だけ考えて内容を考えていない話です。 「スケスケの実みたいな能力か?」 「あんな男の夢みないなのじゃねえよ馬鹿にすんな」 軽く最強なかんじのやつをつくりたいけどそもそも海賊の知識が無いので断念。 余所さまに体重がめっちゃ軽い夢主がいるときいたので却下。 [*前へ][次へ#] [戻る] |